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2006年1月19日 (木)

コナン・ドイル著「白面の兵士」(『シャーロック・ホームズの事件簿』収録)

勝手にホームズ語り、今回はちょいと飛んで後期の短編集"事件簿"より。この作品の特徴は、何と言ってもホームズの1人称視点で綴られている点でしょうね。

通常ホームズ作品は、彼の友人ワトスンによる目線で物語が展開していきます。希代なる名探偵を一番近しく知る者として、彼の活躍ぶりを世の人に伝える為筆を執っている…という設定なんですね。ホームズも基本的にはまんざらでないらしく、この活動に割と協力的です。
ただ自分の事がネタである故に、やはり不満も出てくるものでして…論理的思考を重んずる彼は、ワトスンの筆に見られる大衆心理に訴えかける様な叙情的表現を余り好まないんですね。ので、その事でワトスンに文句を言う事もしばしば。機嫌の悪い時には大抵このネタでもって彼に八つ当たってます(笑)当然ワトスンも黙っておらず、「だったら自分で書いてみろよ!!」と反撃。ならばって訳でホームズ自ら筆を執ったのがこの「白面の兵士」です。

しかしまぁ、言うは易しと言いますか。いざやってみようとすると、思った以上に面倒なものらしく。冒頭早速「こう反撃されてペンはとったものの、書くとなるとやはりできるだけ読者に興味を与えるようにしなければならないということに、いまさら気のついたことを告白せざるを得ないのである(延原謙訳/新潮文庫より抜粋)」と音を上げてます。こんな調子でそろそろと話が始まりますが、本人も語っている通り、なかなかに奇妙でどんでん返しもありの話なのであります…。

あらすじは、戦争帰りの兵士が苦楽を共にした親友の事で気がかりな点があり、相談されたホームズが真相究明に乗り出す…という流れです。親友は戦場で負傷してしまった為、一足先に帰国していたのですが。連絡を取ろうとするも、相手はぱったり音信不通。家族に尋ねると諸国漫遊の旅に出ているとの事ですが、その連絡先は頑として教えてくれず。気さくだった親友らしからぬ行動と、頑なに真実を隠そうとする家族を訝り、兵士は事の解明をホームズに依頼します…。

事件はホームズ視点で展開されていくので、無駄が嫌いな彼らしく描写は至って簡潔なんですが。それでも所々、普段より突っ込んだホームズの一面が垣間見えて、結構新鮮ですね。ワトスンが客観的に綴るホームズのいつもの行動が、どういう意図でもって行われているのかが表現されていたりもして、とても興味深いです。
只前述の通り語りに無駄がないので、全体としてすらーっと話が進んでしまいがちでして…ワトスンの文体をエンタテインメント路線とするなら、こっちはドキュメント調でしょうか。全て分かっているホームズが分かりきった事として事件を描いているので、盛り上がりに欠ける部分があるかもしれません。そこは本人もうすうす感じてるらしく、「こうなってくるとワトスンのいないのが悔やまれる(同上)」とぼやいてますが(笑)。

しかし例によって細かな事象1つに迄着目して謎を解く様は、見ていて面白いですー。医学的な点は現代から見ると誤っていたりもするのでしょうが、まぁあのラストなら大丈夫…かなと思います。執事の手袋に迄事件の鍵が潜んでいるのはいつも乍ら芸が細かいなぁと。うっかり筆を滑らせて、ネタばらしをしそうになるホームズの慣れない手つきも見ていて楽しいです(笑)。

因みにこの話、ワトスンは同行していません。彼は結婚して暫くホームズと疎遠な時期がありまして、この話はその頃の出来事らしいんですね。
この"事件簿"では、他にもワトスンが「久々に」ホームズを訪ねるシーンや、ホームズ1人で事件に触れる話もあったりして、その点でも他の作品群とは少し毛色が違う気がします…。ホームズはいつも通りに難なく事件を解決しますが、少し物足りなさそうに見える部分も。
個人的にはやっぱり2人で事件に携わる話が好きですねぇ。

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