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2007年2月16日 (金)

新田次郎著「まぼろしの軍師」 (『武田三代』内収録)

何とも味わい深く、静かな感情がずしりと響いてくる作品でありました…。
 
 
武田信玄の名軍師、として、今や広くその名を馳せる山本勘助。
何となく聞いた事あるなー位のも合わせれば、相当の人々に知られている人物ではないでしょうかね。今年は特に"旬の人"としても又。
ところが彼の人物像について…は、実は謎とされる所が多く。『甲陽軍鑑』という書物にその存在が記されてはいるものの、他に確固たる裏づけとなる資料もあまり残っていない、突き詰めれば本当にいたのかどうかさえはっきりしない「まぼろし」の部分を強く秘めた人物であるのです。
 
 
…おそらく全くの「架空」と迄は言えないでしょうね。只「真相」がどうかも疑わしい。
そんな謎の存在・勘助の「真実」を求め、辿った先で「虚構」を知り、やがては「幻想」を生み出してゆく──。
作品を読み終えた後、「まぼろし」という言葉に含まれる真の意図を感じさせられた気がして、思わず唸らせられたです。
 
んー迂闊に語るとネタバレっぽくなっちゃうので、奥歯に物が挟まった様な表現にとどまってしまい恐縮なのですが。
只勘助云々抜きにしても、現実の程良い冷たさ、人間の心の内にある矛盾が結構短い中に凝縮されていて印象深い作品でありますね。
 
 
どちらかと言うと異聞記的な作品で(勘助の存在そのものがアレなのでそう呼ぶのも若干違うかもですが)。ですがその中にはちらちら、著者が強く抱く自身の武田史観が散りばめられている気がします。
 
 
『武田軍は、武を重んじて、口を重んじない』
『お館様(信玄)は軍師とか軍略家というような者を、ひどく嫌っておられた』
 
 
こういう武田家像、信玄像を土台にした上で、そこに「山本勘助」という苗木を植えてみた様な。素材に踊らされず過度にうがった見方もせずな筆致は、結構読んでいて良い印象を受けましたね。
 
 
勘助礼讃!!な世の風潮からはちとズレますが、文体がまっすぐなのでそうヒネた気持ちにならず読めると思いますよー。
他にも読み易くて面白い短編が揃ってますのでこの『武田三代』、今かなりハマり気味です!!
 
 
 
※文中の『』部は、新田次郎著『武田三代』(文春文庫)内収録「まぼろしの軍師」より抜粋致しました。
『武田三代』書籍情報はこちら→アマゾン bk1

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