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2007年5月20日 (日)

北方謙三著『三国志』 一の巻 天狼の星

本を読んだのもかなり久々なのですが…。
ひょんな事から貸して頂ける事となった、北方版『三国志』の感想をば少々。
 
 
『三国志』と言えば、中国歴史作品の代表格のひとつで。
正史や演義とは又別に、過去名だたる歴史小説作家が筆を執ってきたジャンルでもありますね。
北方版は、それらの中では新しい時代の作品に分類されるのでは?スミマセンうろ覚えですが、単行本が刊行された当初相当話題になっていたのを良く覚えています。
 
 
で、読んだのは文庫全13巻の内の第1巻。
まだなぁんも進んじゃいませんよー(笑)。
中核となる劉備・曹操・孫堅は、まだまだ筵織りや青年隊長や地方豪族な身分で。この巻では、まぁそこからそれぞれのペースで1歩か2歩、他を抜きんで始めた所かな…?といった具合です。
 
天下では宦官をはじめとした腐れ官僚達がはびこっており。帝とはいても名ばかりの存在、漢王朝は最早斜陽の時を迎えようとしていました。
さすれば国は傾き、世は乱れる。現在の地位に胡座を掻いてやりたい放題の役人達により、国はじわじわと荒廃への道を辿り始めます。
彼らの暴政に不平不満を抱くのは、被支配者の民衆ばかりではなくて。有能な人物を見出そうともせず、国を良くしようとも思わない国吏達を歯噛みして見ていた地方の有力者達――やがて彼らは「我こそが」と、大なり小なりの野心を抱いてその姿を世に現し始めるのです。
 
 
国でも会社でも何でもそうでしょうが、傾き始めた時に先ず試みるのはその建て直し。
現在の仕組みを保っていく事を前提として、問題点を修正・改正する方向で再建を図っていくと思います。
しかし最早、いよいよそれではどうにもならなくなった時…。欠陥部を塞ぎ続けるだけでは限界が見えてきた時、土台そのものからひっくり返して作り直そう――これが所謂「改革」の思想だと思うんですね。
この潮時の見極めはいつも肝心で難しく。先見する力や行動に移す時機の他、運や時勢や…あらゆる要素が瞬間に混じり合って「結果」を生み、又先へと歩みを進め今日迄続いてきた訳です。
 
 
作中に登場する人物達は、皆この「機」を見極める事に何より神経を注いでいるんですね。それぞれのやり方で、それぞれの考え方で。
「機を見逃さぬ事、それを掴み損ねぬ事」――文中幾度も形を変えて出てくるこの表現、自身にとっての「今だ」の瞬間を逃さぬ様、男達は常に目を光らせています。
中でも先に挙げた三傑の、「機」に対する向き合い方は三者三様で興味深いですね。何処かなるようになるさ感が残る劉備、いつかくる「今だ」の時に備え静かに足場を固めている曹操、訪れた「機」が「好機」であると見るやいなやそれにひらりと飛び乗っていく孫堅…。
それぞれのフットワークの違いがこの巻では如実に表れていて、序章としてなかなかに気をそそられる展開でありました。
 
逆にこの時点で、「今だ」と動いた董卓、動き出さんとしている袁紹…三傑が「待ち」の姿勢でいる中、彼らの動きがかなり作中で目立った印象を残しています。
この力関係の変化をこれからどう描いていくのか、今から楽しみですね。
 
 
文章のスタイルとしては、常に誰かしらの視点から話を描く三人称形式でありまして。その目線の元となる人物が様々入れ替わり、彼らの主観と時々の感情を多分に盛り込んで綴られる物語となってます。
三傑に加え、呂布や袁紹辺りも加わって、スクランブル乱世絵巻みたいな構成になってますねー。
そして彼ら個々の視点に立った時の、北方氏の筆が…ね。あっついんです、とにかく。
私は北方氏の作品を読んだのはこれが初めてなのですが、一字一句に魂が宿ってるかの様な勢いが感じられるんですよねー、この作品には。割と短めに区切られている文体も、その効果に一役買ってるのかもしれませんが。もう呂布視点の時なんか全力で呂布ってるのがありありと見て取れて、こちらも引き込まれちゃいます。曹操の時も凄かったなー。
これから登場人物も増えるにつれ、氏の筆捌きにも注目ですねー。
 
 
まぁ個人的見解を言うならば。おぼろげでも、三国志のメイン人物について多少知識がある方向け…な作品である気も致します。
かくいう私自身、三国志は本当に所々の聞きかじり知識しかないものでして…。故に結構、人物像を掴む上で描いて欲しいと感じた部分がさらっとなぞる程度だったりしてた印象も受けたので、なぁんとなくこういう人だっけなー位の認識はあった方が良いのかなぁとも思います。
性格なんかは読んでく内に分かりますけど、立場とか背景とかの描写量は結構波があったので…。これから出てくる部分なのかもしれませんが。
それと背中合わせみたいな格好で、三国志の知識が豊富な方や自分なりのこだわりを持ってる方なんかには、気になる所が見つかると結構引っかかっちゃうかも…。割と勢い重視で進んでいる感じもありますので、ね。細かい部分に目をやってみると…。
まだ1巻読了時点での印象なんで、この先筆が乗ってきたら又違って見えるかもしれませんー。
 
 
 
あいた、リハビリ感覚でさらっと書き流すつもりが…スミマセンいつもの爆盛りになっちまいました(苦)。
えぇとこの筆量で13巻分語れるかは何とも言えませんが(汗)、一先ずシリーズ読破に向けて、頑張りまっす!!




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