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2007年6月30日 (土)

北方謙三著『三国志』 二の巻 参旗の星

北方三国志文庫版第2巻の副題は、「参旗の星」。その文字通り、精気と野心漲る武将達が家を、軍勢を、そして己自身を世に知らしめる為、戦場に各々の「旗」を翻す……そんなシーンが多く見られた巻でした。


天下情勢は幼君を手中にし我が物顔で暴政を敷く董卓、そして名家というブランド力を武器に大軍勢を擁する袁紹、辺りがまだまだ強い状態。ですが少しずつ着実に、新興勢力の胎動が目に見え始めてもいます。
とりわけこの巻で序盤の大きな転機を迎えたのは呂布、曹操、後は孫堅の嫡子孫策であったと言えそうですね。


まずは呂布。彼は又も…と言うか早くも…と言うかやはり…「父子の契り」を交わした主君・董卓をさらっ、と手にかけます。1度決めたら迷わず首をすぱっ、と殺ってしまうのが、どうも彼の無意識的スタンスである様。
お陰で後釜を狙う者達にとっては格好の好機。董卓の暴政に嫌悪を抱きつつも、戦をすれば滅法強い「目の上のたんこぶ」呂布を恐れていただけに、これを契機に都(長安)の覇権争いが表面化していきます。
しかし彼らの心根は、押し頂いている筈の帝や漢王室に対する忠義の心とは程遠く。その争いは、単に剥き出しの権力欲をぶつけあっているだけの様なものでした。

で、この件の立役者?どころか、その気になれば自ら董卓の座に身を置く事だって出来た筈…の呂布なのですが。そのどちらにも興味を示さず、これ又さっさと長安を去ってしまうんですね。
理由は単純、「居る意味がなくなった」――。元々董卓を手にかけたのは愛妻・瑶の心身衰弱を引き起こした事から始まる不信の結果であり、その瑶もやがて世を去ってからは…彼女が「いた」、故に「いない」事も痛感させられる長安の地に、これ以上止まりたくはなかったという事の様です。

呂布の他者に対する心情というのは、どうやら相当に二極化している様でして。敵か、敵じゃないか。常にこの2択を繰り返してきている気がしますね。
「敵じゃない」と判断すれば、害がないと同時に興味もない(笑)ので、やりたい様にやらせておく。しかし一たび「敵」と判定した途端に…身内だの主君だのという「肩書」は、彼の前では何の意味も持たなくなってきます。
単純な分類ではあるのですが彼の場合、多くの人が多かれ少なかれ見せる「執着」をどちらに対しても殆ど見せる事がない為に。何をしでかすか分からない、という危うさが常について回ってます。とはいえ憎めないキャラではあるのですが。


呂布にとって「味方」と呼べる存在は己自身と、自ら鍛え上げた麾下500騎の騎馬隊、そして愛馬赤兎と…想い出の中の瑶。それさえあれば他はいらぬ、とばかり、彼は誰に媚びへつらう事なく乱世に身を投じているのでした。


そして曹操は。誰もがその規模の大きさ故尻込みしていた青州黄巾軍・百万を、見事打ち破る事に成功致します!!
綿密な下調べを重ね、慎重さと豪胆さを併せ持った采配を行い…いかにも曹操らしい順を踏んだやり方で、途方もない数の敵を倒したのでした。


それにしてもいやぁー、流石は(?)広大な中国大陸!!宗教集団として集まったその数、何と百万でありますよ!?
老若男女含めてとはいえ、このスケールは桁外れですよね。何だか妙な所で感心させられてしまいました。
対する曹操の軍は、僅かに3万を超えるか…程度。とは言え大勢力として知られる袁紹の軍ですら、十余万を数えるに止まっているのを考えると…黄巾軍の結集力というのが、より浮き彫りになってくる感じです。

この圧倒的数的不利を打開するには、先ず敵の本質を知る事。
百万というぶ厚いヴェールの奥にある、黄巾軍の真の姿…それを見極める迄曹操は間者を放ち、熟考を重ね、小競り合いを繰り返し…辛抱強く「機」を待ち続けるんですね。
そして敵方大軍勢の内精鋭は一割足らず、更には大所帯故に彼らのアキレス腱は「兵糧調達」にあり――。っと見抜いた後でも尚、いざ決戦へとなる直前迄曹操は自問を繰り返します。この悶々と続く葛藤を熱い筆捌きで描く北方氏の手法、個人的には大好きですね。人間臭さが感じられて。

こうして黄巾軍との戦いに勝利を収めた曹操でした。が――間を置かずして部下の裏切りに遭い、この事が彼の心理にも暗いものを落としていく様な予感です。
今はまだ、それは些細な染み程のものではありますが…。元々有能な人材を登用するのが好きな人物でもあるので、何処かで軋みが生じてきそうな気も。気になる所です。


孫策の方はやっと天下に我らが旗を翻すぞー!!って所で終わったので、次巻以降漸く動き出すんでしょうね!!
にしても策兄…北方氏の描く猛将達の例に漏れず、凛としてカッコ良い若武者であるだけに!!何とかこの姿をもっとみっちりたっぷり見せて貰えんでしょうか…!!(何に対する交渉なのか)
まだどうしても曹操や劉備と比べ、孫兄弟の描写は少なめですね。まぁ事情も慌ただしいので仕方ないのかもですが、心なしか前述2者に比べ側近達のキャラ作りが薄い様…にも!?目立ってるのは周喩位な気もします。それもこれからかな。


時に劉備。今巻はそれほど話のメインには現れてきませんでしたが、見えてきちゃいましたよ…腹の奥の奥のトコロが!!(爆)
…「徳の人」との評判高まりつつある彼ですが、なかなかどうして腹の中身は黒い子ちゃんと申しますか、人並みの野心は持ち備えていると申しましょうか…。色々と頭の中では算段を巡らしている様子。
まぁその辺本人も何となく自覚があるらしく、「おれはそんな良いコちゃんなんかじゃないやいー!!」と関羽辺りに泣きついてる姿はそれで結構かわいいものもあるんですが(爆)…え?これも相手の思うツボ?



こんな感じの第2巻感想。結局好き勝手書かせて頂きました…。
さてそろそろ、各人物達のキャラも固まってきた所で気になるあの人☆の存在も出始めておるのですが。


……私、夏侯惇が好きかもしれませんです……(ポッ)。


読み始める前から気になってたのは張飛だったんですけどねー。や彼の事は勿論好きではあるのですが!!
ですが惇のいぶし銀的魅力っていうんですか…!?いつだって気付くと傍にいてくれる静かな男気っていうんですか…!?そんな彼に惹かれちゃってしょうがないです。
最近では本編でちらとでも惇が出てくる度、胸高鳴る自分がいるんですが…。えっ、これって。恋?(痛)



さてこれから3巻読みまっす。



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