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2008年7月13日 (日)

037 「雪」からイメージする本は?

「イメージが結ぶ100の言葉と100の本」、今回は「雪」から連想する本の話を致したいと思います〜。
季節的にはまぁー随分かけ離れておりますけどね(汗)。いよいよ本格的な暑さがやって参りましたな…。


今回挙げたい作品は、池宮彰一郎の「受城異聞記」
作中の季節や地理は、非常に「雪」と縁深い話となっておりますが。その降り様はひらひら舞い落ちる優雅なものではなく…極寒の雪山で容赦なく吹き荒れる猛吹雪、といった具合であります…。


事の起こりは、美濃国の郡上八幡を所領する金森家の改易が決定した所から。これによって郡上金森家は、『家禄召上げ、家名断絶、その身は信州高遠内藤家へ永のお預けと相なる』憂き目となるのでした。
それに伴い発生するのが、没収となった地の「領地公収」。後任となる大名に引き渡す為に、改易となった領地…主に城や陣屋を引き取る作業が行われます。
してその作業は、『境を接する隣国の手勢を以て行うのが定め』であるとの事。


故に今回白羽の矢が立ったのが…加賀にある前田家の支藩、加賀大聖寺藩。
加賀と美濃、確かに隣同士の関係ではあるのですが…。何とその国境には、標高約2,700mにも及ぶ白山が立ちはだかっているのです。
しかも季節は師走を迎えようとする冬の盛り。この時期の北陸の山越えが、容易ならざる雪山越えになる事は想像に難くない事です…。
何故そんな難儀な言いつけが下ったかと言うと…幕府老中の、底意地悪い思惑があっての様で。しかし御公儀の命とあっては当然従うより他はなく、藩は郡奉行の生駒弥八郎を筆頭に、城地受取部隊の結成・派遣を行う事としたのでした。


冒頭生駒に難題を承知で頼みに訪れる家老・佐分との信頼関係は、あたたかくも力強く…何とも武士らしい清々しさが伝わって参ります。
ここから始まって、藩の命運を双肩に背負い『決死』の覚悟で出立する生駒達、容赦なく行く手を阻む猛烈な吹雪と雪山の苦難、それに耐え切れず次々と力尽きて行く仲間達…。そして待ち受ける結末――と、全てにおいて壮絶、という言葉が当てはまる作品ですね。
厳しい環境と共に張り詰める緊迫感が、頁をめくる毎伝わってきまして。読み終えても尚息が詰まる感じが残る、重厚な話でした…。


この話は文春文庫から出ている、『受城異聞記』という短編集の表題作でして。この話をはじめとして、全体にがっしりとした重みのある作品が収録されています。
最初目当てだったのは、福島正則の生涯を描いた『絶塵の将』だったのですけどー(超分かり易いチョイス)。全部読み終えてみましたら、これらも含めて私好みの骨太な作品揃いの本でした!!
きっと海音寺潮五郎の様な硬さの文章が気に入る方なら、この作品達の文章も肌に合うかなーと。
昨今の人情時代話も良いけど、たまには辛口侍ものも読みたい!!って時に是非オススメしたい短編集です〜。



※文中の『』内は、池宮彰一郎著「受城異聞記」(文春文庫『受城異聞記』収録)より抜粋しました。


池宮彰一郎著『受城異聞記』 書籍情報はこちら→アマゾン bk1



企画元様→「イメージが結ぶ100の言葉と100の本」

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