2016年2月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29          

生存確認兼本・音楽置場


  • Instagram
  • 音楽
フォト

_

  • ブログランキング・にほんブログ村へ

感想一覧(随時更新)

現在挑戦中

リスペクト

  • 川の果ての更に果てに
    北欧サッカーを中核に、幅広くスポーツ話や時事問題について語ってらっしゃるブログ様。親しみ易くて思慮深さも感じる語り口が気に入っています♪
  • 千之道(未舗装)
    歴史系の本やゲーム、時代劇等について書いてらっしゃるブログ様。取り上げる作品達が揃ってセンス抜群で、毎回ツボ突かれてますよ~。

最近のトラックバック

通算カウンタ

無料ブログはココログ

« 2008年7月 | トップページ | 2008年10月 »

2008年8月の4件の記事

2008年8月 9日 (土)

057 「中国」からイメージする本は?

只今北方三国志感想書き綴り中…にちなんで?「イメージが結ぶ100の言葉と100の本」の方も、「中国」にちなむ本を取り上げたいと思います!!…あ、あの祭典とも丁度タイムリーですねそう言えば。
ここはもう、まんまな…陳舜臣著『中国畸人伝』とさせて頂きまする~。
 
 
中国三国末期~唐にかけての歴史上人物を題材にした短編集、であるのですが。ひとつ特徴的なのはその人物選出と言えまして…歴史の表舞台ではあまり姿を見せる事ない人物で、とりわけ「畸人」と表現するに相応しい少々風変わりな者達を取り上げておるのです。
チョイスとしてはまぁなかなかにマニアックでしょうねー(笑)。
私は中国史疎いので、事前に知っていたのは「竹林の七賢」に名を連ねた阮籍と王戎程度でした。
 
ここに出てくる人物達は、皆揃って非凡な才を持っています。その才を持ってすれば名のある英雄に取り立てられたり、一廉の人物として後世に名を残す事疑いなしである傑物ばかりであるのですが…。
…どういう訳か揃いも揃って、彼らはそういった「出世欲」とは全く無縁な精神の持ち主ばかりなんですねー…。寧ろ己の存在が世に出るのを厭う姿勢すら見られます。
故に彼らは、時の英雄や為政者から自分の存在を悟られぬ為に、自らのその非凡な才覚を用いる事となります。それでも目に留まり表に出ざるを得なくなったり、本当の安穏な日々を得る為にはひとつの時代が終わるのを見届けなくてはならなかったり…。
人が羨む才能を持っているばかりに、人には分かって貰えない苦悩を抱える事となった者達の生き様をしっかりした筆で描いている良作でした。
 
 
私にとっては初陳作品だったのですが。題材文体物語共々、相当に”当たった”好作揃いでありましたです!!
前半は三国志の後半部分と時代的にリンクしてますので、一種のサイドストーリーとしても楽しむ事が出来そうですね。
時代の変遷に伴い、「畸人」の種類が段々変わっていってるのも興味深いです。乱世から離れるにつれ、同じ俗世に背を向ける生き方でもより個人主義的な色合いが強くなっていますね。
 
 
あ、中国と言えば、実は私こっそり今年の抱負に宮城谷昌光に挑戦するーと掲げているんですよ(抱負と呼べる程大層な目標なのか)。
もう下半期に突入しちゃいましたね。ここから巻き返したい所です…はは。
 
 
 
陳舜臣著『中国畸人伝』 書籍情報はこちら→アマゾン bk1

企画元様→「イメージが結ぶ100の言葉と100の本」

北方謙三著『三国志』 五の巻 八魁の星

前巻迄は、何かしら「~との戦い」と表現出来る芯、そして激突へ…となるメインシーンが各巻にあった感じでしたが。この巻ではその辺少し小休止ですかねー。
曹操の袁家攻略が一応の中心と言えそうですが、官渡ですっかり立場逆転した相手を今度は平らげる形になってますのでまぁー、それ程緊迫感は伴ってないですし。孫権体制を急ピッチで固める揚州も、だいぶ様にはなってきてますがまだアイドリング中といった様子です。
他は袁紹が曹操に圧されていくのを歯噛みする思いで堪えていたり、漢中の張衛が冬季限定の武者修行の旅に出始めたりラジバンダリ。後劉備が劉備スマイルで徐庶を悩殺してたりラジバンダリ(してないです)。
 
 
と、いう感じなので、私的な今巻の見どころは八門金鎖の陣を破れ!!のシーンと張飛の嫁取り騒動、といった具合でしょうかー(騒動なのか)。
 
  
 
官渡にて、圧倒的兵力差のある袁紹軍を見事に打ち払った曹操。彼自身も正直生きて還れるか確信を持てなかった位の、正に”決戦”…と言える戦いでした。
まだ袁紹本人は生きており、息子ら血族達も各州で曹操の進撃に備える構えを見せておりますが。やはりこの”決戦”を制した効果は大きく、流れも勢力も徐々に曹操側へシフトし始めているのが現状ですね。
更にはこの圧力と悔しさがもたらす心労からか、袁紹の身体を病魔が蝕みつつある模様…。何とか堪え抑えていき乍ら、河北の事は息子達や一族という「血の結びつき」に委ねる考えを改めて固めます、が――。
…かねてより彼が、その盤石さを信じて疑わなかった「血の結びつき」が如何に醜く脆いものか。残酷にも袁一族の手によって、露わにされていく事となるのです…。
 
 
この袁家体制の瓦解、作中で指摘されていた後継をきっちり決めておかなかった…というのも確かに原因なのでしょうが。それに加えて、何となく袁紹や息子達が持っていた「名門袁家への奢りと過信」が見抜かれていたのもあったのでは、と思います。
思えば河北四州を攻略している頃から、彼らの心の片隅には常に「だっておれ達袁家よ?」という気持ちが存在していた感じでして。いずれは皆袁家の名の前に膝を屈するしかないんだぞー、と言ってみれば高を括っていた印象があったんですよね。特に袁術はそれが又顕著でしたが、袁紹も官渡前にはそんな本音が結構表に…。
その様子は当然、他の諸侯達にも勘づかれていたと思います。しかし何せ相手は「名門袁家」、真っ向勝負を挑むなんて敵わないし、ってんで軍門に下らざるを得なかったのでしょう。そう、曹操という”台風の目”が登場する迄は…。
 
その台風に、河北もろとも袁家が飲み込まれようとしていた時。周囲には元々の家臣の他にはその危機に馳せ参じる!!という人物はおらず、寧ろ日和見主義な者だけでなく有能な者も次々と去っていってしまった――。これが本当の意味での、「名門袁家」の現実を象徴していた様な気がします。
曹操のストイックなカリスマ性、劉備の不思議に人を惹きつける天分の様に、袁紹はネームブランドによる安定感、というのがひとつのアピールポイントだったと思うのですが。そこを崩されてしまった時、袁紹は他に多く人を繋ぎ止めておけるものを見せる事が出来なかった…と言えるかもしれませんね。とりわけ烏巣を攻められてから先の彼の振舞いは、張郃ら実直な者達の心を離れさせてすらいました。
それでもまぁ、審配の様に曹操も思わず目を瞠る猛者も彼の元には残っていたので…家名だけでない何かも、やはり持ってはいたのでしょうけど。
 
 
こんな調子である程度は曹操の読み通り、内部から崩壊していった袁家一派。後は締め上げて干すだけだ、と曹操も考えてはいるのですが…。
これだけ峠を越えても尚、気を抜かず隙を見せずに自ら確実に潰していく。この頃の曹操には、自身の有利を得た後でも最後迄徹底的に叩きのめすだけのバイタリティがあって、何だか生き生きしていますね。まぁ周囲は当然、働き過ぎてる彼の姿に気が気じゃないのですけど…。それだけ袁家の血と名を怖れていた訳です。
後何となく思うのは、曹操自身ふんぞり返っていた袁紹を滅ぼしたからか…自らも彼の様に弛んでしまう事を怖れる様に、がむしゃらに「行動的」になっている感じもしなくはないです。自分はこうはなるまいよ、なってたまるか、と言わんばかりに――。
見ていると曹操は、一寸駆け足な位にぐんぐん歩んでいる時の方が調子良い様に見受けられますので。案外こうしてせかせか気を張ってる方が、性に合ってるんじゃないですかねー…って、それでは休まる時がないですか(汗)。
 
 
…おぉっと、この辺りは小休止ーなんて言ってた癖に結局がっつり語っちゃいました(沈)。
後は最初に挙げた、私的見どころについても一応…。こちらはどっちか言うと局地的なツボポイントの話になるので、まぁ適当に叫ばせて貰います(笑)。
 
 
先ずは劉備軍再び曹操軍と相まみえ、八門金鎖の陣という袋叩き必死の陣形を敷かれて絶体絶命!!に陥った場面。ここで劉備は、またしても「人の縁」によって救われる事となるのですねー。
その場にいたのは、徐庶という非凡な才持つ自由人。軍学に秀でてはいますが特に何処か腰落ち着ける事もなくふらふらしており、この時も友人である伊籍の元へ久々の再会がてら少々ご厄介になろうかなー、程度にぶらり荊州へ立ち寄っただけでした。そこで伊籍に促され、文字通り興味本位から劉備と対面してみた訳なのですが…。
さして大層な人物とも見えない劉備という男、しかしその笑顔に何故か心がざわめいてしまう…フフフそれもう劉備玄徳のモテオーラに絡め取られてしまってますねー(謎)。赤い実はじけちゃってるのですよもう既に(更に謎)。
この時の自分でも良く分からない感覚に動揺する徐庶、八門金鎖攻略の緊張感とも対比されてとても人間っぽく好感を抱きました☆それ迄の飄々とした雰囲気とのギャップもたまらんです~。徐庶のフリーダムな姿勢好き。と言うか伊籍とのさりげにゴールデンコンビな所かなり好き。
間もなく何でも欲しがる曹操さんちが横槍入れてきちゃいますが、その時に徐庶が残した「置土産」、が又粋なものでしたー!!いよいよ次巻以降…!!って感じですか!!

 
 
それから義兄弟の末っ子、張飛にも思わぬ「人の縁」が舞い込んできました。招揺という立派な馬を乗りこなす男勝りな女性、董香です!!
こちらも又、自分の中に芽生えた感情を掴みきれず戸惑う様子が…。面と向かっているだけでどうにも落ち着かず、心が妙にくすぐったい…いったい何なんだ!?と考えている事自体が既に心惹かれている証拠なんですよー(知った様な口を)。彼女の声を聞いた瞬間、酒の味すら分からなくなる位狼狽える張飛は非常にかわいかったです♪
今迄にない冷や汗をかきつつ、いつもと違った度胸を振り絞って(ここ憶測ですが)心通わせた人生の伴侶です。末永くお幸せに~。
 
 
 
さ、5巻も相変わらずのボリュームでお送り致しました…スミマセン(平謝)。
今の時点でこんな調子じゃ、赤壁の辺りなんか一体どうなってしまうのか。…寧ろ的が定まってスッキリまとまるのかもしれませんが(あり得そうな所がまた)。
 
 
 
北方謙三著『三国志』 五の巻 八魁の星 書籍情報はこちら→アマゾン bk1

2008年8月 8日 (金)

2007年下半期に読んだ本・買った本

…スミマセン何かもう本当色々……(低頭)。丁度7月からの分がたまっていたのと、対して量こなしていなかったので(寂…)、もう半年分を一気にまとめてしまう事にしましたcoldsweats01
読んでいたのはシリーズものの続巻や、ネタ系も含めかる~く読める文体の本が多くを占めていた感じです。この頃相当読書意欲にムラあったんですよねぇ…gawksweat02
 
 
では、読み終えた本のひと言(…!?)感想から参ります。一段下がった段落(引用形段落使用)が、個人的ひと言感想です。
 
 
●佐藤大輔著『皇国の守護者(1) 反逆の戦場』 (読了:7月)
 中央公論新社 書籍情報:アマゾン bk1

作品の存在を知ったのは、これを原作とした漫画の評判を聞いて、でありまして。漫画の前に原作小説読んでからー♪と思い、手に取った1冊です。
世界観は近代日本の軍国的要素を多分に取り入れたファンタジー、って感じですかねぇ。大海原にぽつりと浮かぶ島国<皇国>が、領土・国力・兵力が途方もない程巨大な大陸国<帝国>の脅威にさらされる事となり。遂に侵略を開始してきた帝国軍に対し、為す術なく飲み込まれ様としていく皇国――しかしこの国には、あるひとりの”尋常でない”男・新城直衛がいたのでした…。
軍国ものにアレルギーある方だと厳しいでしょうが、それさえ除けば設定にストーリー、重々しくしっかりしていて興味が尽きない作品だと思います!!
但しこの1巻は、如何せん読み難かったですがねー…(汗)。これからいい所ーって辺りで、何かと状況説明等で流れが途切れてしまうので。
漫画の方はこの点上手い事解消されてて、絵柄内容とも質の高い作品に仕上がってると思います☆全5巻って何とも勿体ないですなー…。

●北方謙三著(全て角川時代小説文庫)
 『三国志 三の巻 玄戈の星』 書籍情報:アマゾン bk1 (読了:7月)
 『三国志 四の巻 列肆の星』 書籍情報:アマゾン bk1 (読了:10月)

ここら辺から自分的にノッてきました、北方三国志!!3巻は対呂布、4巻は対袁紹が見せ場となる、曹操躍進伝~といった感じでありましょうか。
ぽつぽつ散らばっていた群雄達も、少しずつ淘汰され始めてきた模様。徐々に「最終候補」が絞り込まれてますが、まだまだ目が離せないです!!
…やっと私もここらでエンジンかかってきました…(遅)。最初は独特の筆に慣れてないからかと思ってましたが、なぁに単にこれだけの長編シリーズものに慣れてなかっただけでした、ね(滅)。や、でもノッてくると面白いですね…長編。たまらん。
 
各巻長編感想も書き終えました…(汗)。
3巻はこちら 4巻はこちら

●宇江佐真理著『卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし』
 
(読了:9月) 講談社文庫 書籍情報:アマゾン bk1

お江戸のグルメ+人情な連作作品~。偏食家の嫁・のぶと、食べるの大好き舅の忠右衛門とのゆったりした交流の中で、四季折々の美味珍味と共にのぶの精神的成長を描き出している良作です。
何より忠右衛門のキャラが良い!!ヒロインであるのぶにはそんなに感情移入出来なかったんですが、この忠右衛門の人柄にしばしば救われていた気がしました~。
後やはり、目の付け所がユニークで良かったですねー。食欲の秋に相応しい1冊でした♪
 
長文感想でもつらつら語ってます。こちらからどうぞー。

●梅田みか著(共に角川文庫)
 『愛人の掟2』 書籍情報:アマゾン bk1 (読了:9月)
 『愛人の掟3』 書籍情報:アマゾン bk1 (読了:10月)

……どうしたんですか、なるとサン…???と言われてしまいそうな、色違い過ぎるこの2冊……(滝汗)。いやいやこれと言って意味はなくて、本当に本当の興味本位なんです(言い切るのもどうかと)。下世話でスミマセン……。
2冊とも読んでいる分にはほほーう、と興味深かったですが、読み終えた後何か、もたれてきたんですよね…。基本恋愛体質じゃないんでしょう自分(言い切れるのも哀しい)。

●内海慶一著『ピクトさんの本』 (読了:9月) BNN新社 書籍情報:アマゾン bk1

本屋で見かけ、思わず放っておけなかった1冊(笑)。非常口案内やトイレのマーク等々、街のあちこちで今日もひっそり任務を果たしている「ピクトさん」達にスポットを当てたビジュアル本です~(!??)。
こういうネタ本に時にたまらなく心惹かれるんですよね~(笑)。
 
勢い余った長文感想はこちらからどうぞー。

他、買った本はこんな感じで。
 
 
<7月>
◆藤沢周平著『霜の朝』 新潮文庫 …あ、…買ってたのか…(爆)。
<9月>
◆佐藤大輔著『皇国の守護者(2) 勝利なき名誉』 中央公論新社
◆陳舜臣著『中国美人伝』 中公文庫
◆南原幹雄著『付き馬屋おえん 暗闇始末』 角川文庫
『しかけのあるブックデザイン』 グラフィック社編集部
◆藤岡和賀雄著『懐かしい日本の言葉 ミニ辞典』『続懐かしい日本の言葉 ミニ辞典』 宣伝会議
<10月>
◆泡坂妻夫著『鳥居の赤兵衛 宝引の辰 捕者帳』 文春文庫
 …今どこだろ(こら)。
◆藤沢周平著『風の果て(上)』 文春文庫
 …ドラマの為に買ったものの、頁開く前にドラマが終わってました(滅)。
◆藤沢周平著『神隠し』 新潮文庫
◆岳宏一郎著『群雲、関ヶ原へ(上)』 光文社文庫
<11月>
◆黒川鍾信著『神楽坂ホン書き旅館』 新潮文庫
 …読了。愛すべき変人ホン書き達にカンパイ!!



以上、2007年7月~年末迄のマイ本履歴一覧でした~。
相変わらず買った分消化し切れてない内容ですなぁ(ずけり)。そうして次から次へとたまり、上へ上へと積み重ねてゆく日々…。ぶっちゃけ言って、今ここでまとめて改めて思い出した購入本もいくつかあります(汗々)。
後9月の購入本が何となく毛色違うのは、この月に青山ブックセンターへ行ったからですね、きっと~。色とりどりのデザイン本に目移りしちゃって結局全部購入(計画性ナシ)。
 
 
 
さぁこれからやっと2008年分へ突入です…(呆)。今年も前半はあんまり本読めてなくて、ムラありまくりな読書録になっちゃいそうですけどbearingsweat01
取り敢えず上半期は、怒濤の勢いで十二国記を読みまくってました(爆)。語り出したら大変な事になりそうな…どうしたものかなsweat02

2008年8月 7日 (木)

北方謙三著『三国志』 四の巻 列肆の星

お久し振りです。
そして超~~久々に、北方三国志感想、いってみまス!!
クソ蒸し暑い日々を吹き飛ばすには、クソ暑苦しい漢達の世界に没頭するのもひとつの手段ですよね~(そうでもない)。
逆の発想です(どうと言って逆でもない)。
 
 
えー、前巻の3巻感想書いたのが昨年の10月、とまぁ物凄い放置ぶりかましてしまいましたが…。
あの後多少(?)の間を置いた後に、実は一気に赤壁迄突っ走っておりました(笑)。
ので随分と、現在地点と感想地点の差が生じてしまってますが…。ま、一応地道に1巻ずつ語っていこうかと思いまっす。
 
 
この4巻の最大の山場…は、やはり曹操vs.袁紹の「官渡の戦い」でしょうねー!!
前巻にて強敵・呂布を打ち倒し、漸く周囲の勢力達へ目を向ける態勢が整えられる様になった曹操。やはり先ず狙いを定めたのは、圧倒的兵力とネームブランドにて河北四州を統一した袁紹でありました…。
互いに相手に対し、あれを長くのさばらせる訳にはゆかぬ、といった思惑がある様子ですね。
 
しかし曹操の側は、決していまだ盤石な構えで臨める訳ではありません。外は北の袁紹以外にも南に孫策、南西に劉表、ついでに劉備は相変わらずちょろちょろしており…更に内に目を向けても、保護している帝が不穏な動きをし始めたり~と、なかなか一方向に集中出来ずにいるのが悩み(頭痛)のタネです。
対して袁紹は、どーこかどっかり胡座をかいている余裕の構え。曹操が真ん中に陣取ってくれてるお陰(??)で他に脅かされる外敵もなく、一先ず眼前の曹操を潰してそれから順繰りに下っていけば良いやーって具合に割とのんびり、したたかな姿勢で向き合っているのです。おまけに三十万にものぼる強大な兵力。
今明らかに勢いがあるのは、連戦に次ぐ連戦で勝利し続けている曹操。しかし流石に殆ど倍の兵力差ある袁紹相手では…と、周りの目は自然袁紹有利、の見方へと傾いていくのでした…。
 
 
要はそんな袁紹にとって唯一付け入る隙である「油断」。ココを崩し所とした曹操軍の気合い満タン先手必勝方式に、どんどん気持ちが盛り上がっていく展開でありました!!
曹操らしく緻密に、慎重に事を組み立てていく姿勢は勿論あるのですが。しかし何せ相手は倍の兵力ある巨大勢力、緩みや隙はそこここにあるものの、何せ足場の規模が大きいだけに迂闊に仕掛けられない状況。おまけにこちらの内部では帝や「鼠」がこそこそうるさい。劉備も何かと視界の隅をさささと掠めて何か鬱陶しい(…)。
そんな不利な条件ばかりが揃う中、最後は何が曹操を挫けさせなかったのか――。それやはり気合とど根性、でありましょう。野心なんて小綺麗な言葉だけでは言い表しきれないと思います…。
どう足掻いたって倍の兵力差は埋まりっこないんだから、やるだけやって考えるだけ考えてそしたらもう突き進むしかないんでしょ、と。後はもう意地で。気迫で。根性で。そうど根性は理屈を凌駕するのです(どーん)。元気があれば何でも出来る(それは猪木)。
…なんて茶化して言っちゃいましたが。曹操の上手い事開き直った「勢い」と、変わらず両立している「冷静さ」、…それ故にもたらされたと言える、許攸が持ってきた「好機」――。これらの合わせ技がやがて、袁紹を「単にデカい顔してる傲慢男」へと引きずり落とす事が出来たのだろうと思います。
 
 
こうして「気付けば」追い詰められていた袁紹。そう気持ちさえ引き締めていれば察知出来る場面は幾度もあったのに、それに目を向ける気すら起こさなかった彼は正に「気付けば」曹操の勢いに完全に押し流されていたのでした。それ程迄に、袁紹は自らの兵力と家名に溺れていた…と言えるのでしょうね。
袁紹に仕える者達の優れた人物から順に、彼の虚飾にまみれた姿に気付いて失望していき…やがては袁紹ひとりが踊り続けている様は、何だか滑稽でありましたね。張郃・高覧の冷たい視線を感じ取る事もなく、唾を飛ばさんばかりに下知を飛ばす袁紹の姿は、必死であればある程どうにも惨めで何やら寒々しい印象を残しておりました。
 
 
 
と、官渡絡みで随分量を語りましたけれど…。他にも気に入った部分を少々。
曹操と袁紹の対決より前には、劉備が自ら出陣もしてきた曹操軍に為す術なく潰走し、せっかく手に入れた徐州を追い出されてしまったのですが…。その時の関羽のあくまで芯を曲げない姿勢、それと張遼との男気溢れる友情には胸が熱くなりました!!かっこ良すぎてぞくぞくしちゃいましたよマジで。
北方先生、こういう男の世界を描かせたら天下一品ですね…(痺)。忠義に生きる両者が互いを認め合っている姿、素敵です。
 
 
それから悲しい話になりますが…揚州の孫策が毒矢に打たれ、余りに若すぎる死を迎えてしまいました…。
ある意味で劉備よりも自由で、曹操よりも活力に満ちていたであろう孫策。彼についてはもしもっと生き長らえていたら…と思うと、楽しみだったり切なかったり様々な気持ちがこみ上げてきちゃいますね…。
孫家にとっては大打撃ですが、時代は徐々に彼らへも舞台を用意し始めている様。今後の曹操・劉備らとの関わりが注目されますね。
 
 
 
…第4巻の語りたい部分、はこんな所でしょうか。
読み終えてだいぶ経つので、感想ももっとあっさりするかなーと思ってました…が…(汗)。ざっと再読した効果(…)もあってか、やっぱりねな爆盛りになっちゃいました♪(最早言葉もない)…毎度乍らお付き合い下さった方、本当にお疲れ様でした(深々)。
残りの読了分も、近々一気に感想書き上げていきたいと思ってます!!汗だくになりつつ頑張るぞ!!(その意気込みは何なのか)




北方謙三著『三国志』 四の巻 列肆の星 書籍情報はこちら→アマゾン bk1

« 2008年7月 | トップページ | 2008年10月 »