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2008年8月 9日 (土)

北方謙三著『三国志』 五の巻 八魁の星

前巻迄は、何かしら「~との戦い」と表現出来る芯、そして激突へ…となるメインシーンが各巻にあった感じでしたが。この巻ではその辺少し小休止ですかねー。
曹操の袁家攻略が一応の中心と言えそうですが、官渡ですっかり立場逆転した相手を今度は平らげる形になってますのでまぁー、それ程緊迫感は伴ってないですし。孫権体制を急ピッチで固める揚州も、だいぶ様にはなってきてますがまだアイドリング中といった様子です。
他は袁紹が曹操に圧されていくのを歯噛みする思いで堪えていたり、漢中の張衛が冬季限定の武者修行の旅に出始めたりラジバンダリ。後劉備が劉備スマイルで徐庶を悩殺してたりラジバンダリ(してないです)。
 
 
と、いう感じなので、私的な今巻の見どころは八門金鎖の陣を破れ!!のシーンと張飛の嫁取り騒動、といった具合でしょうかー(騒動なのか)。
 
  
 
官渡にて、圧倒的兵力差のある袁紹軍を見事に打ち払った曹操。彼自身も正直生きて還れるか確信を持てなかった位の、正に”決戦”…と言える戦いでした。
まだ袁紹本人は生きており、息子ら血族達も各州で曹操の進撃に備える構えを見せておりますが。やはりこの”決戦”を制した効果は大きく、流れも勢力も徐々に曹操側へシフトし始めているのが現状ですね。
更にはこの圧力と悔しさがもたらす心労からか、袁紹の身体を病魔が蝕みつつある模様…。何とか堪え抑えていき乍ら、河北の事は息子達や一族という「血の結びつき」に委ねる考えを改めて固めます、が――。
…かねてより彼が、その盤石さを信じて疑わなかった「血の結びつき」が如何に醜く脆いものか。残酷にも袁一族の手によって、露わにされていく事となるのです…。
 
 
この袁家体制の瓦解、作中で指摘されていた後継をきっちり決めておかなかった…というのも確かに原因なのでしょうが。それに加えて、何となく袁紹や息子達が持っていた「名門袁家への奢りと過信」が見抜かれていたのもあったのでは、と思います。
思えば河北四州を攻略している頃から、彼らの心の片隅には常に「だっておれ達袁家よ?」という気持ちが存在していた感じでして。いずれは皆袁家の名の前に膝を屈するしかないんだぞー、と言ってみれば高を括っていた印象があったんですよね。特に袁術はそれが又顕著でしたが、袁紹も官渡前にはそんな本音が結構表に…。
その様子は当然、他の諸侯達にも勘づかれていたと思います。しかし何せ相手は「名門袁家」、真っ向勝負を挑むなんて敵わないし、ってんで軍門に下らざるを得なかったのでしょう。そう、曹操という”台風の目”が登場する迄は…。
 
その台風に、河北もろとも袁家が飲み込まれようとしていた時。周囲には元々の家臣の他にはその危機に馳せ参じる!!という人物はおらず、寧ろ日和見主義な者だけでなく有能な者も次々と去っていってしまった――。これが本当の意味での、「名門袁家」の現実を象徴していた様な気がします。
曹操のストイックなカリスマ性、劉備の不思議に人を惹きつける天分の様に、袁紹はネームブランドによる安定感、というのがひとつのアピールポイントだったと思うのですが。そこを崩されてしまった時、袁紹は他に多く人を繋ぎ止めておけるものを見せる事が出来なかった…と言えるかもしれませんね。とりわけ烏巣を攻められてから先の彼の振舞いは、張郃ら実直な者達の心を離れさせてすらいました。
それでもまぁ、審配の様に曹操も思わず目を瞠る猛者も彼の元には残っていたので…家名だけでない何かも、やはり持ってはいたのでしょうけど。
 
 
こんな調子である程度は曹操の読み通り、内部から崩壊していった袁家一派。後は締め上げて干すだけだ、と曹操も考えてはいるのですが…。
これだけ峠を越えても尚、気を抜かず隙を見せずに自ら確実に潰していく。この頃の曹操には、自身の有利を得た後でも最後迄徹底的に叩きのめすだけのバイタリティがあって、何だか生き生きしていますね。まぁ周囲は当然、働き過ぎてる彼の姿に気が気じゃないのですけど…。それだけ袁家の血と名を怖れていた訳です。
後何となく思うのは、曹操自身ふんぞり返っていた袁紹を滅ぼしたからか…自らも彼の様に弛んでしまう事を怖れる様に、がむしゃらに「行動的」になっている感じもしなくはないです。自分はこうはなるまいよ、なってたまるか、と言わんばかりに――。
見ていると曹操は、一寸駆け足な位にぐんぐん歩んでいる時の方が調子良い様に見受けられますので。案外こうしてせかせか気を張ってる方が、性に合ってるんじゃないですかねー…って、それでは休まる時がないですか(汗)。
 
 
…おぉっと、この辺りは小休止ーなんて言ってた癖に結局がっつり語っちゃいました(沈)。
後は最初に挙げた、私的見どころについても一応…。こちらはどっちか言うと局地的なツボポイントの話になるので、まぁ適当に叫ばせて貰います(笑)。
 
 
先ずは劉備軍再び曹操軍と相まみえ、八門金鎖の陣という袋叩き必死の陣形を敷かれて絶体絶命!!に陥った場面。ここで劉備は、またしても「人の縁」によって救われる事となるのですねー。
その場にいたのは、徐庶という非凡な才持つ自由人。軍学に秀でてはいますが特に何処か腰落ち着ける事もなくふらふらしており、この時も友人である伊籍の元へ久々の再会がてら少々ご厄介になろうかなー、程度にぶらり荊州へ立ち寄っただけでした。そこで伊籍に促され、文字通り興味本位から劉備と対面してみた訳なのですが…。
さして大層な人物とも見えない劉備という男、しかしその笑顔に何故か心がざわめいてしまう…フフフそれもう劉備玄徳のモテオーラに絡め取られてしまってますねー(謎)。赤い実はじけちゃってるのですよもう既に(更に謎)。
この時の自分でも良く分からない感覚に動揺する徐庶、八門金鎖攻略の緊張感とも対比されてとても人間っぽく好感を抱きました☆それ迄の飄々とした雰囲気とのギャップもたまらんです~。徐庶のフリーダムな姿勢好き。と言うか伊籍とのさりげにゴールデンコンビな所かなり好き。
間もなく何でも欲しがる曹操さんちが横槍入れてきちゃいますが、その時に徐庶が残した「置土産」、が又粋なものでしたー!!いよいよ次巻以降…!!って感じですか!!

 
 
それから義兄弟の末っ子、張飛にも思わぬ「人の縁」が舞い込んできました。招揺という立派な馬を乗りこなす男勝りな女性、董香です!!
こちらも又、自分の中に芽生えた感情を掴みきれず戸惑う様子が…。面と向かっているだけでどうにも落ち着かず、心が妙にくすぐったい…いったい何なんだ!?と考えている事自体が既に心惹かれている証拠なんですよー(知った様な口を)。彼女の声を聞いた瞬間、酒の味すら分からなくなる位狼狽える張飛は非常にかわいかったです♪
今迄にない冷や汗をかきつつ、いつもと違った度胸を振り絞って(ここ憶測ですが)心通わせた人生の伴侶です。末永くお幸せに~。
 
 
 
さ、5巻も相変わらずのボリュームでお送り致しました…スミマセン(平謝)。
今の時点でこんな調子じゃ、赤壁の辺りなんか一体どうなってしまうのか。…寧ろ的が定まってスッキリまとまるのかもしれませんが(あり得そうな所がまた)。
 
 
 
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